独学で彫り師を目指すメリットとデメリット
先日、スタジオの公式ユーチューブにて、「独学彫り師の何がいけないんだ?」的なクソリプがあったので、ここで独学彫り師のメリットとデメリットについて書いてみようと思う。
その前に「独学彫り師OK派」の意見をまとめておきたいと思う。
彼らの考えはこうだ。
・独学の何があかんの?
・独学だからといって下手とは限らない
・安全面や衛生面も勉強すればわかる
・独学の彫り師も多い
・独学でも始めることが大事
ということなのだ。
ここでいう僕の独学の定義とは、
“完全に一人で他の彫り師からアドバイスや教わることもなく、ネットや本などの知識で彫り師を目指している人”
のことを指す。
どこかのスタジオに見習いとして入らなくても、知り合いの彫り師などに時々教えてもらったりするのは、ここでは独学とは言わないことにします。
独学のメリット
まずメリットについてだが・・・
・気軽に始められる
・自分の好きな時間に練習できる
・すぐに諦めても文句を言われない
色々と考えてみたのだけれど、これぐらいしか思い浮かばない。
独学のデメリット
では、デメリットについて。
・得られる知識が少ない
・安全面や衛生面が自己流になってしまう
・何が良くて何がダメなのか判断出来ない
・下手でも指摘してくれる人がいない
・間違いを指摘してくれる人がいない
・マシンや道具、その他設備など、全て自費で賄わなければならない
・自己流なので技術の習得に膨大な時間がかかる (遠回り)
・ネットなどで知識を得るしかないので何が正しいのかわからない
(十分な情報が出回っていない)
・良い道具の仕入れ先を知らないし、そもそも売ってくれない場合もある
などなど・・・
独学はどこまでいっても独学です。それ以上がない。独学で学ぶにはやはり限界があるのです。
そして、彫り師としてお客さんにタトゥーの施術をするのであれば、お客さんのことを考えていない自己中心的な考えだと思う。
安全面や衛生面について、独学で学んだ知識で施術されるお客さんのことを考えてみて欲しい。そんな彫り師に施術してもらいたいと思うわけがない。
ただでさえ、ややこしい裁判になっているというのに、独学で中途半端な知識で彫り師として施術するから問題になるのだ。
しっかりと学べば、独学の何倍ものスピードで、正しい知識と確かな技術が身につく。
独学で彫り師になるメリットなんてない。
ただ、悲しいことに今の日本では独学で始めるしか道が無い人もいるのだ。
タトゥーを学ぶためには、どこかのスタジオに無給で見習いとして入るしか道がない。
そんな道を選択出来ない人や、スタジオに採用されない人は独学しか道がない。
だから彼らも仕方がないのかもしれない。
仕方なく独学でタトゥーを学んでいる。そんな人の言い分もわからないではない。
だからと言って独学を推奨することは出来ませんが。。。
ただ、僕にできることは、そんな人たちのために道を作ることではないかと思う。
ダメだ!と言ってるだけでは何も変わらないから。
タトゥーを学びたい人、もう少し待っていてください。